2023年12月の明るい食変光星の極小予報です。
変光範囲が0.7等以上で8等より明るい星を予報しました。
(高度は東京での高度です / 時刻は日心時です)
★ 12月の予報 ★
星名 日 時刻 高度 食継続時間
CASRZ 5 21.9 55 4.9
CASRZ 6 26.6 37 4.9
CASRZ 11 21.3 56 4.9
CASRZ 12 26.0 38 4.9
CASRZ 17 20.8 56 4.9
CASRZ 18 25.4 39 4.9
CASRZ 23 20.2 56 4.9
CASRZ 24 24.9 40 4.9
CASRZ 25 29.6 19 4.9
CASRZ 29 19.6 55 4.9
CASRZ 30 24.3 41 4.9
CASRZ 31 29.0 19 4.9
HERu 10 18.2 13 13.8
HERu 26 28.0 11 13.8
HERu 28 29.2 26 13.8
LACAR 24 23.3 10 7.1
LACAR 26 22.9 12 7.1
LACAR 28 22.5 14 7.1
LACAR 30 22.1 16 7.1
ORIV1016 9 22.4 42 15.7
PERbeta 3 24.1 65 9.6
PERbeta 6 20.9 77 9.6
PERbeta 23 25.8 31 9.6
PERbeta 26 22.6 65 9.6
PERbeta 29 19.4 78 9.6
SGRV0505 7 18.6 13 5.7
TAUHU 9 19.0 34 7.4
TAUHU 11 20.4 52 7.4
TAUHU 13 21.7 68 7.4
TAUHU 15 23.1 74 7.4
TAUHU 17 24.4 61 7.4
TAUHU 19 25.8 44 7.4
TAUHU 21 27.1 26 7.4
name period RA RD Type mag
CASRZ 1.1952 02h48m +69゚39 EA 6.2- 7.7
HERu 2.0510 17h17m +33゚07 EA 4.7- 5.4
LACAR 1.9831 22h08m +45゚45 EA 6.1- 6.8
ORIV1016 65.432 05h35m -05゚24 EA 6.7- 7.7
PERbeta 2.8673 03h08m +40゚58 EA 2.1- 3.4
SGRV0505 1.1828 19h53m -14゚37 EA 6.5- 7.5
TAUHU 2.0563 04h38m +20゚42 EA 5.9- 6.7
先月の食連星関連論文です。漏れあると思います。
Rediscussion of eclipsing binaries. Paper XV. The B-type supergiant system V1765 Cygni
https://arxiv.org/abs/2311.00655
V1765CygはB0.5超巨星とB1主系列の分離型食連星で周期は13.37日、離心率は0.315です。apsidal motionがあり、これが超巨星に強い影響を与えているそうです。この系はTESSによっても観測されています。これを解析してLight curveモデルを得た。分光観測の結果も追加してM1=23Msol, M2=11.9MsolとR1=20.6Rsol, R2=6.2Rsolを得ました。太陽組成と比較して7メガ年の年齢と一致する。2回の分光観測でダブルラインを確認したが、まだまだ観測が不足しているとの事です。
First systematic study reporting the changes in eclipse cut-off frequency for pulsar J1544+4937
https://arxiv.org/abs/2311.02071
これはここに挙げる物では無さそうですが、パルサーを含む連星の電波の食の話です。観測する電波の波長で食が起こらなくなる所があるようです。
Stellar properties of an actively accreting Algol-type eclipsing binary 2M16212643+2136590
https://arxiv.org/abs/2311.02166
Stellar propertiesを正確に求める為に分光で分離できる三重連星の2M16212643+2136590の解析を行った。大規模な質量移動がありドナーは0.33Msol/2.55Rsolで、他方は1.37Msol/2.20Rsolとの事です。質量移動は初期質量の半分が移動している。それでも質量移動は続いている。質量移動で受け取った星表面にホットスポットが出来ていて光球より2倍も明るいそうです。スポットの温度は概ね10,000Kもあり、強い紫外線を出しています。
Evidence for saturated and disrupted magnetic braking from samples of detached close binaries with M and K dwarfs
https://arxiv.org/abs/2311.04309
食連星ではありません。連星系で自転が速くなると磁気飽和が起きて磁気的な制動が掛かるそうです。
Multi-wavelength photometric study of five contact binaries in the field of globular cluster M4
https://arxiv.org/abs/2311.07051
M4中の食連星5つを観測してWDcodeで解析した。O-C図を他の球状星団の連星のO-Cも用いて進化状態を評価した。GaiaDR3を調べたらV49とNV4はM4の天体では無さそうとの事です。
The donor star radial velocity curve in the cataclysmic variable GY Cnc confirms white dwarf eclipse modelling mass
https://arxiv.org/abs/2311.07192
GY Cncの白色矮星質量が紫外線スペクトルから得られたものと光度曲線解析で得られたものとで違っていた。ドナーの視線速度を測定して光度曲線解析した事で予測値と一致した。紫外線スペクトルには降着円盤のスペクトルと重なって解析を難しくしていた。
Observational Detection of Higher Order Secular Perturbations in Tight Hierarchical Triple Stars
https://arxiv.org/abs/2311.07232
離心率の有る3つの食連星の研究、TESSとKeplerの測光を使って食のタイミングを周波数分析した、KIC9714358に異常な周期変化を見つけた、楕円軌道にともなく共振があり、それは摂動による物のようです。KIC5771589は食の深さが変化しているようです。coplanar systemと言うらしいですが何かわかりません。
The Effects of Wind Roche-lobe Overflow on Binary Evolution
https://arxiv.org/abs/2311.07528
POSYDONと言う物とMESAを組み合わせて初期の軌道周期と質量に関するパラメータを検討した。自転速度の検討をしています。ロッシュローブオーバーフローのメカニズムで自転速度・HR図の位置・公転周期を説明できるそうです。
The enigmatic multiple star VV Ori
https://arxiv.org/abs/2311.08247
TESSの測光を含む新しい測光と最近の分光から2種類の光度曲線解析プログラムを使って解析した。分光解析はFDBinaryプログラムを使った。解析の結果、M1=11.6, M2=4.8, M3=2.0Msol、R1=5.11, R2=2.51, R3=1.8Rsol、T1=26600, T2=16300, T3=10000Kでした。年齢は8Myr、距離は396pc。主星はβCep脈動星。6678AのHe Iプロファイルから低速の自転のようで、自転軸の偏移で説明できるそうです。
https://hey-joe.cocolog-nifty.com/blog/2023/11/post-dabdd7.html
これの続きです。
TV観測に写った流星群の数をグラフにしました。12/1までの観測です。
オリオン群としし群は飛ばなくなりました。
おうし群はピークが分かりにくいです。
ふたご群増え始めました。
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